良い汗と悪い汗の違いとは
悩んでいる方には怒られてしまうかもしれませんが、汗をどんどんかいて欲しいと思います。理由は2つあります。
ひとつは、良い汗をたくさんかいてほしいということ。
良い汗とはサラサラで肌の上ですぐ乾き、体の貴重な成分が汗に含まれていないため水に近く、体温をきちんと調節し、てくれる汗です。悪い汗とは、その逆にネバネバで乾きにくく、たくさん出ているのに体温調節もせず、体の貴重な成分を体外へ出してしまうものです。
現代人は、冷房や運動不足などのせいで、あまり汗をかかなくなっています。このような環境にいると、汗腺はどんどん使われなくなって衰えていきます。
運動選手や暑いところに住んでいる人は汗腺が鍛えられているので、すぐ良い汗がかけます。しかも、同じ温度ならば、汗腺を鍛えている人の方が鍛えていない人より汗をかく量は少ないのです。
ですから冷房などにあまり頼らず、体をできるだけ動かしたり、お風呂に入るときも、足と手をまず最初につけて、汗を出してから入り、あがった後もすぐに服を着ず、汗を蒸発させてください。
もうひとつは、「足がクサイ人は心が優しい」のところでお話ししたように、多汗症の患者さんには優しい人が多いということと関係があります。これは、私か20年間多汗症の治療を続けてきて確信したことです。
彼らは周りの人のことを思いやったり大事に思っているから、汗を気にしてしまうのです。手のひらの汗を気にするのも、手をつないだ人や触った人に、いやな思いや迷惑をかけたくないという気持ちがあるからではないでしょうか。
ですから、汗に悩んでいる方々には「汗のことなど気にせずに、どんどん汗をかいてください」と言ってあげたいのです。あなたの優しさが汗のもとなんだよ……と。
もちろん、治療のかいあって悩んでいた汗から解放されるのは喜ばしいことです。ですが、汗のことばかり考えて精神的な悪循環に陥る前に、このような考え方もあるのだと覚えておいてください。
- 太る汗とやせる汗の違いとは
汗には「良い汗と悪い汗」があることをお話ししましたが、汗を「太る汗とやせる汗」に分類することもできます。結論を言えば、良い汗とは「やせる汗」であり、悪い汗とは「太る汗」なのです。 - 良い汗をかくための汗腺トレーニング
積極的に熱いお湯で汗腺を刺激することで、汗腺機能を高め、能動汗腺の数を増加させることも可能です。5、6月頃から3週間はど続けると汗腺機能が高まり、日を追うごとに良い汗をかけるようになります。 - 良い汗のかき方
汗はかく量だけでなく、質も大切なのです。ですから、汗をかくことを嫌い、夏になると冷房の部屋ばかりに閉じこもっていると、汗腺機能、特にミネラルなどの再吸収の機能が退化し、体温と体液の恒常性を保つことができず、体の変調をきたしてしまうのです。